Stone Painting Workshop Vol.2

⚫︎あとがき(2025/10/31)

蔵王めぐみこども園での「ストーンペインティング・ワークショップ」、無事に終了しました。
春に続き2回目の開催でしたが、今回も子どもたちの自由な発想と集中力に、たくさんの驚きと感動をもらいました。

今回のテーマは「立体をたのしもう」。
前回は描きやすいようにと平たい石をメインに拾ってきたのですが、
今回は、丸い石やゴツゴツした石など、いろんな形の石を用意しました。

参加者からは「無料?」と驚かれるんですが、ここでの採算はまったく考えていなくてですね。

「アート」…というより、もっと平たく言えば「安心していろいろ試してみる場」「自分は自分でいいんだと思える場」を、たくさんの子に提供したかったので、前回も今回も無料に設定してみました。

写真をあまり撮ってなかったのが悔やまれますが、少し当日のようすをシェアできたらと思います。

生まれてはじめて、絵の具をさわってにんまりする子。
おそるおそる筆を取る、慎重な子。
なんのためらいもなく、大筆で絵の具をのせる子。
手や手首まで汚しながら、絵の具をベタベタに楽しむ子。
石よりも、ペーパーパレットを塗りたくなる子。
絵の具に石をディップして楽しむ子。
筆の毛先に集中して、繊細な絵を描くことが得意な子。

実は私は、完成物よりもこのプロセスを見るのが好きなんですよ。
みんなそれぞれ違って、それがめんごくて、いちばんの喜びです。

(※めんごい=山形弁で「かわいい」)

私が目指しているのは「作品を作ること」ではなく、「自分の感覚に出会ってもらうこと」。それぞれの中にある「感じる力」を見守ること。

だから、私から教えることなんて何ひとつなくて、すべてはその人の中にあると信じています。
結果として、唯一無二の作品になっていく感じ、尊いです……!

 ・・・

「提供する側」としてのトライ&エラーも、毎回いい勉強になります。
たとえば:

① テーマ設定について

前回も今回もテーマを設けて、ワークショップ用のポップを作り看板を出しています。
「こんな視点で楽しんでもらえたら面白いんじゃないかな」という小さな仕掛けのつもりです。

前回は「石はどこから来たのかな?」
今回は「立体をたのしもう」

・・・でも実際は、看板をじっくり読む方なんてほとんどいないんですね(笑)。
ワークショップに来てくれる子どもたちの年齢は2歳〜10歳くらい。
やれることにもかなり幅があるので、テーマはあってないようなもの。

実際の現場は「アクリル絵の具と川の石に、思い思いに触れ合ってもらう場」という感じ。

そして、私は「これでいいのだ!」とバカボンのパパのように思っています。

ごく稀に、テーマや私自身に興味を持ってくれる方が各回に2組ほどいらっしゃるのが、これまたうれしいのです。

② 運営スタイルについて

前回は6時間で50組!ランチ休憩も取らず、ぶっ通しでやりきりました。
すごく楽しかったけれど、終わったころにはもうヘトヘト(笑)。

夫婦で、2歳の我が子の機嫌や生理的ニーズ(暑い・寒い・眠い・腹減った・う⚫︎こ)を満たしながら、私は主に参加者の対応、夫は水場で次々とやってくる筆洗いバケツや筆をノンストップで洗うというチームプレイ。

でも本当は、私も夫も、もっと一人ひとりの子どもたちや親御さんと向き合う時間にしたかったんです。

そこで今回は、ワークショップの時間を6つに区切って、ランチ休憩も入れるなど、少しゆとりある運営を目指してみました。

・・・が、現実はそううまくいかず(笑)。

来場者の波があるため、時間を区切ると逆にやりづらくなってしまいました。
結局、早々に軌道修正して、前回と同じ「席が空いたら随時ご案内する」スタイルに戻すことに。

ただ今回は、絵の具は私と夫で絞ってあげることにしました。
(子どもたちに任せると豪快に出しすぎて後片付けが大変なので笑)

前回は紙エプロンも用意していたのですが、「いらない」という子や親御さんが多く、途中からお渡ししませんでした。
当然のように服が汚れる子たちもわんさかいましたが、「いいのいいの」と言ってくださる方ばかり。

これはモンテッソーリの園に通う親御さんだからこそなのかなと思ったり、私自身も服の汚れなんて気にしないタイプなので、ありがたく甘えつつ(笑)。

その代わり、温泉の手ぬぐいをおしぼりのように置いたら、これがまたよかった。手拭きとしてはもちろん、絵の具や水分のコントロールとして使ってくれているようでした。

結果的に、紙エプロンを最初からナシにしたことで一手間省けて助かりました。

これを東京・六本木でやったらと想像すると、ぶち⚫︎されそうで怖いですね。(過去ブログ参照:六本木に住まう光と影

③ 場の力を借りることについて

上記の工夫にくわえて、ドライヤーで乾かす作業は参加者にお願いしてみました。
また、親御さんの中にはとても自立的で、いるだけで場が朗らかになる方もいて、いい意味で“放置=信頼”という形で、場を委ねてみました。その分、私は気を張っているのを少しゆるめながら、なんなら食事をとらせてもらいながら対応したりと、だいぶリラックスモードに。

本当に、場とは人なんだなあと痛感します。

・・・

そんなこんなで、皆さまのご協力もあり、今回も大盛況でした(ありがたい!)。
何組来てくださったのか数えていないし、写真もあまり撮れなかったのが悔やまれますが…。

他の出店の美味しいフードをちょこちょこつまみながら、なんとか最後までやり切りました。

終盤には「忙しそうだったから」とおにぎりを差し入れてくださる親御さんまでいて、その優しさと、無農薬米おにぎりの美味しさと温かさが、寒い秋の夕暮れの心にじんわり染み渡りました。

上にも書いたけれど、本当は、ひとりひとりの子や親御さんと丁寧に対話しながら進めたいこのワークショップ。

理想と現実のあいだで、どこに着地させるか。
これからも試行錯誤を重ねていきたいと思います。

バタバタな私たちながらも、一緒に楽しんでくださった皆さんに心から感謝しています。会場を整えてくださった先生方、参加してくださったご家族のみなさま、本当にありがとうございました。

次回は来年の春。
どんなふうにやっていこうかな、と今から考えています。

またお会いできることを祈って。

P.S.
その前に、ワークショップ後1週間経っても片づかない道具たちを片さなきゃだぁ。
ワークショップって、ほんと当日だけじゃないんですね。
準備から当日、片付け、そして振り返りまで。


日々、学ばせてもらっています。


⚫︎2025/10/23

蔵王めぐみこども園で開催される「めぐみマルシェ」にて、春に続き、2回目のストーンペインティング・ワークショップをさせていただきます。(前回のブログはこちら

今回のテーマは「立体をたのしもう」。前回は平らな石を中心にしましたが、今回はいろいろな形の石を拾ってきましたよ。

どんな作品が生まれるかな。
とても楽しみです!

We’ll be hosting our second Stone Painting Workshop at Megumi Marche at Zao Megumi Nursery, following the one we did in spring.

This time’s theme is “Exploring natural shapes.” Last time, we mainly used flat stones, but this time we’ve gathered all sorts of fun shapes.

Can’t wait to see what everyone creates! 

石拾いのようす (Instagram)

⚫︎めぐみマルシェ
日時:2025/10/25 10:00-16:00
場所:蔵王めぐみこども園内

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